馬鹿につける薬

東海岸在住日本人のblog

アメリカのロックダウン-2020/04/21

コロナウイルスを抑え込む上でロックダウンを主張する意見は非常に強い。10~20代にも陽性者が出ることから、「コロナウイルスは平等に罹る」ため、全体として経済活動を抑えようという意見だ。その一方で、経済活動は冷え込むと生きていくことができない人も出てくる。経済問題が最重要課題であるとされる大統領選を控えるトランプ大統領は、経済の活動をいち早く再開したい様子だ。

アメリカで発表された経済活動再開に向けたガイドラインを読んでみた。

 重要なポイントは、重症化のリスクは年齢毎に等しいわけではないという点だ*1。また、基礎疾患を有する人は重症化のリスクが高い。この点を考慮に入れた上で、リスクの高い人およびその関係者は活動レベルを抑えつつ、それ以外の人は可能な限り段階的に活動レベルを引き上げていく方針になっている。

加えて、潜伏期間が2週間であるとされていることから、 2週間毎に再開の基準が維持されているかチェックしていく形になっている。

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Guidelines for Opening Up America Again

†活動再開の基準

<症状>            直近14日間でインフルエンザに似た症状の報告数と新型コロナウイルス感染症に類似する症状の報告数が共に減少傾向にあること

<症例>            直近14日間で確認された症例又は検査総数に対する陽性の検査結果の割合が減少傾向にあること

<病院>            危機対応なしで全ての患者が手当てされ,感染リスクのある医療従事者のための抗体検査を含む検査環境が整っていること

このような出口戦略が、時期尚早であるという意見も出ているようであるが、この方針は州・地域毎に定めることができるようになっている。

若者よりも高齢者の方がリスクが高いことから、流行が減少傾向になり落ち着いた14日後は学校・若者の集団活動から先に再開される予定になっている。

また、〜〜は再開可と明示されているのは日本のシステムではあまり見ないかもしれない。このような具体的明示的なprotocolが示されれば、快くお店なども再開できると思うが、日本は政府が責任を取る。という姿勢が現状あまり見られないので難しいかもしれない。