馬鹿につける薬

東海岸在住日本人のblog

小切手式給付-2020/04/17

先日の記事で日本の現金給付が遅いのではないかという指摘を行った。そもそも制度面での違いがある。銀行口座への振り込みか、小切手配布か、という違いだ。

 もともと、日本では手挙げ方式ではない全員への現金給付は不可能という見解を示しているようだ*1

国民総背番号と銀行口座が100%対応しているわけではないので、銀行口座に一括して振り込むという対応もとれない。このため申請をした場合に(手挙げ)、その者が指定した銀行口座に振り込むという形を取ることになり、時間がかかる。

しかし、一方で「日本郵政のシステムを使って、国民全員にマスクを配布することができる」という政策案が出てきた。このため、

「マスクを”全国民”配布できるのであれば、小切手だって"全国民"に配布できるだろ」という議論である*2*3*4。この場合、現金を郵便局員に運ばせることはできないため、政府小切手*5を配布する方式である。

実際に制度上は、ねんきん定期便マイナンバー通知カードは重複なく、漏れなく送付されているはずであり、確かに"全国民"に配布することは可能なように思われる*6

一方で、政府小切手が引き換えられる指定代理店が少ないということで財務省としては不可能という説明をしているようだ。これについては、この小切手の支払いに関してのみ、代理店を増やすなどの措置が必要だろう。 

余談だが、やはりこのような有事の対応において、国民総背番号制の普及が極めて重要だ。今回についても事後的にマイナンバー申請を行った場合に返還免除する条件付きでの貸与を行い、マイナンバー普及率向上を志向しようという意見も出ているようだ。